2014/04/21

食欲の科学

前から読みたいと思っていた、食欲に関する一般向けのブルーバックス。


食欲の科学 食べるだけでは満たされない絶妙で皮肉なしくみ (櫻井 武) (ブルーバックス)


前半では、摂食を栄養学的な面から制御する恒常的機構の分子メカニズム発見の歴史とこれまでの知見を概観できる。ラット同士の体を縫合して血液成分を共有するというマッドな実験内容に興味をそそられた。 後半では、摂食の情動的側面を制御する神経機構の説明がなされ、そこに睡眠・覚醒の神経機構との関連も軽く示され、視床下部および大脳基底核付近でそれぞれを制御する神経細胞達が互いに絡み合っている様子が目に浮かぶようでとても面白かった。と同時に摂食の分野はまだまだ分かっていないことも多そうだ、という印象を受けた。

0 件のコメント:

コメントを投稿